田島比呂子の買取り相場はオークションではいくらなの?
人間国宝の田島比呂子氏の着物を現在保有している方で、売る事を検討しているのなら、まずは買取り相場を知っておきましょう。
ネットオークションで田島比呂子の着物を売るケースを調べてみると、3年間で6件しか出品されています。
平均相場は33,000円程度ですが、出品数が極めて少ないので、あくまで目安に過ぎません。
希少性の高い田島比呂子の着物を高く売るのなら、その価値が十分に分かる着物買取店に見てもらうのがおすすめです。
こういったお店は無料で鑑定してくれるので、提示額に満足なら売る事を検討してみましょう。
不満なら売らなければ良いだけです。
田島比呂子の着物を高値で売るコツ
田島比呂子は人間国宝の染織師であるため、1着でも高額で売れることが期待できます。
作家物には品質を保証するために証紙があるので、証紙と着物をセットで査定に出すのがおすすめです。
また高く売るのなら、買い手が田島比呂子の作品の知識を持っていなくてはなりません。
その点、相手が着物買取りの店なら、着物全般への深い知識を持った査定員が丁寧に鑑定してくれるので安心です。
訪問での買取りや宅配査定にも対応しているため、その手軽さも魅力です。
田島比呂子の着物を買取りに出すならバイセルがおすすめ
自宅に眠っている田島比呂子の着物があるのなら、「バイセル」の無料査定に出してみるのがおすすめです。
田島比呂子の着物の特徴
1922年に東京で誕生した田島比呂子氏は、昭和から平成に活躍した染織師です。
1999年に重要無形文化財・友禅の保持者として人間国宝に認定されています。
わずか14歳で友禅の文様師として名を馳せていた高村樵耕氏、高村柳治師の下で友禅技術を学びました。
そして、32歳の若さで独立し、数々の作品製作を始めたのです。
1959年に開かれた日本伝統工芸展に作品を展示したところ、見事初入選を果たし、それ以降も名誉ある数々の賞を受賞しました。
友禅の高度な技術と向上の努力が高く評価されたことで鑑査委員に選出され、1986年に日本工芸会の理事長に就任し、指導に尽力していました。
その後は友禅技術で人間国宝を取得している中村勝馬の指導を受けながら、従来の古典的な友禅とは異なる現代風の友禅を研究していきました。
田島比呂子と堰出し友禅
そんな、田島比呂子氏が得意とする技法は「堰出し友禅」(せきだしゆうぜん)です。
堰出し友禅の特徴は柄がはっきりしていて立体的に浮かび上がっていますが、うたせ糊などの技法を組み合わせることで色彩に深みや味わいを与えています。
伝統的な友禅技術をベースに独自の工夫により、従来の友禅とは異なる淡く繊細な芸術性が溢れた作品が生み出されてきました。
独自の友禅技術により、その作品には煌びやかな印象や派手さが少なく、ナチュラルなデザイン性となっています。
田島比呂子氏の作品は動植物のモチーフが多く、落ち着いたデザインはどの場面も選ばず着用できる機会が多いことから、着物好きの間ではとても人気です。
製作はほとんど一人で行っており、製作中に浮かぶアイデアも取り入れつつ製作されていました。
田島比呂子氏の代表作品と言えば、1966年に日本伝統工芸展日本工芸会総裁賞を受賞した訪問着の「青東風」や、日本工芸会保持者賞の友禅訪問着「入江」です。
入江には遊びまわるセイタカシギ、押し寄せるよいに描かれる黄色の波、枯葦と水面の影だけが描かれたシンプルなデザインですが、そのシンプルさはセイタカシギの愛らしさを際立てています。
他にも高山の精やチベットの岬、いとざくら、たづ鳴きわたるなど自然をモチーフにした、色彩豊かな作品が充実しています。
まるで自然界の厳しさや生命を象徴するようなデザインや色調は多くの人を魅了する作品ばかりでしょう。
2014年1月に田島比呂子は前立腺がんによりこの世を絶ちましたが、2011年まで精力的に製作活動を励まれていました。
今は新しい作品を見ることはできませんが、現在でも田島比呂子の着物は多くの人々に愛されていて、中古市場でも需要が高い着物です。
田島比呂子の着物の買取りまとめ
今回は田島比呂子の着物の買取りについてでした。
人間国宝であることやその作品の魅力から人気が高いため、売る際は高値が予想されます。
フリマアプリやネットオークションに出すのは基本的におすすめしません。
ご自身がお手持ちの作品の価値を把握しているのなら良いですが、そうでない場合、相場よりもかなり安く売ってしまう事があるからです。
着物を売るのなら専門知識豊富な査定員のいる着物買取り店がもっともおすすめです。
こういったお店は多少、汚れやシミなどがあっても丁寧にみてくれるのであきらめずに査定に出してみましょう。