有松・鳴海絞りの買取り相場はオークションではいくらなの?
愛知県名古屋市緑区の有松・鳴海地域で主に生産されている「有松・鳴海絞り」を売る事を検討しているなら、まずは買取り相場を知っておきましょう。
ネットオークションで有松・鳴海絞りを売る場合、平均9,000円程度で買取りされています。
中古の最高値は豆菊の有松・鳴海絞りの浴衣で102,007円で売る事ができています。
最安値は11円からあるので価格帯が非常に広いのが特徴です。
もちろんこの値段は目安に過ぎませんのでご注意ください。
有松・鳴海絞りを高値で売るのなら、その価値が分かる鑑定士のいる着物買取店に見てもらうのが一番です。
こういった店は無料で査定してくれるのでその手軽さも大きな魅力です。
有松・鳴海絞りの特徴を徹底解説
有松・鳴海絞りは、江戸時代頃から多くの絞り製品を生産しており、現在は日本の伝統工芸品としても指定されている絞りの一つです。
木綿を使い藍で染めたものが一般的ですが、絞り模様は他の種類ではなかなか見られない、たくさんの技法を使って模様を付けていきます。
・杢目縫い絞り
一定に絵付けされている線に沿って平縫いしていき、固く締めた際にできる絞り模様です。
一定に絵付けされていた線とは異なり、絞ったことで不規則なシワが杢目に見えることからこの名前が付けられました。
・唐松縫い絞り
円や角、ひし形などといったシンメトリーな柄を半分に折って外から何本も平縫いしていき固く締めた時にできる絞り模様です。
シンメトリーな柄の中に無数の平縫いによって付けられた模様が特徴的です。
・折り縫い絞り
線に沿って山折り、さらに山の下を浅めに折りたたんでから縫って固く締めます。
折り縫い絞りはこの他にもつまみ縫い山縫いと言われることもあります。
・手蜘蛛絞り
かぎ針を使って指先で傘の竹骨のようにシワを寄せてから糸を根元に巻き上げて絞っていく手法です。
まるで一つひとつが蜘蛛の巣のような模様となっています。
・人目鹿の子絞り
腕金を使用し、そこに布をかけてコロを使って小粒に糸を引き絞る手法です。
細かく入った模様がまるで鎖のように線で表されています。
この他にも、巻き上げ絞りや横三浦絞り、みどり絞り、日の出絞りなど様々な種類の絞り模様が存在します。
日本国内の絞り染めというと、主に高級絞りである京鹿の子がありますが、有松・鳴海絞りは庶民的な地方絞りに分類されています。
しかし、尾張藩が有松・鳴海絞りの技術を保護したことで発展していき、地方絞りの中で江戸時代以降は最大の生産地となりました。
最大の生産地となったことで幕府は専売制を撤廃させてしまい、尾張藩から各地へ絞りの技術者が広がっていくことになります。
現在でも全国各地に絞り技術が残されているのは、それほど有松・鳴海絞りの技術力が高かったということが伺えるでしょう。
有松・鳴海絞りは様々なアイテムに活用されていますが、藍の色合いと模様の繊細で美しいことから女性の浴衣に使われることも多く、涼しげでありながら華やかさを演出してくれます。
有松・鳴海絞りを高値で売るコツ
有松・鳴海絞りを高値で売るのなら、まず状態の確認を行ってみましょう。
有松・鳴海絞りは木綿素材となるため比較的丈夫です。
しかし、放置しているような状態で保管していると虫食いに遭ってしまったり、シワを作ってしまいます。
また、価値の分かる買い手に売る事も大切です。
着物全般への知識豊富な鑑定員のいる着物買取店ならその真価を丁寧に査定してくれます。
こういった店は宅配での査定や訪問査定にも対応しているので大変人気になっています。