筒描藍染の買取り相場はオークションではいくらなの?
筒描藍染の着物をタンスの奥で眠らせているのなら、売ることを考えてみてはいかがでしょうか?
ネットオークションで筒描藍染を売る場合を調べてみると、平均27,000程度で買取りされています。
中古の最高値は82,000円で売る事ができています。
逆に最安値は筒描藍染の小物が500円で取引きされています。
このような小物の取引が平均価格を下げているようです。
もちろんこれらの価格は目安に過ぎません。
筒描藍染を高値で売るのならその真価が十分に分かる査定員のいる着物買取店に見てもらうのがおすすめです。
店なら無料査定に応じてくれるので提示額に満足なら売る事を考えると良いでしょう。
筒描藍染の特徴を徹底解説
島根県出雲市に伝わる筒描藍染は、かつては多くの紺屋が高瀬川沿いに立ち並んでいましたが、今では長田染工場1軒のみでしか制作されていません。
筒描藍染に関しては、いつ頃から始まったのかは現在でも判明されていませんが、藍染が庶民の間でも広まった江戸時代ころからではないかと予想されています。
長田染工場では、昔ながらの技法を受け継ぎながら筒描藍染が制作され、昭和40年には島根県指定無形文財に指定され、昭和57年にはふるさと伝統工芸品として指定されています。
筒描とは、もち米を粉にして団子上にしたものを熱湯で湯がき、こね鉢で潰して作られた糊を使用しながら染色していく技法です。
もち米で造られた糊のことを「防染糊」と呼び、水を入れて柔らかくした防染糊に青の色粉を混ぜ、筒型の袋に入れて先端に金具を付けて糊付けし染色していくのです。
筒描藍染が出来上がる作業工程をご紹介していきましょう。
●筒描藍染の作業工程【
1、生地練り
染物の主体となる生地に付いている不純物を取り除くために生地練りが行われます。
2、下絵
糊付けする前に生地に筒描きで下絵を描いていきます。
3、筒描き
筒型に入れた防染糊を使用して糊付けを行っていきます。
糊が厚いと垂れてしまい、薄いと染めた際に藍が侵入してしまうので、適度な厚さに描いていくことが重要となります。
4、糠
文様を描いたら乾く前に糠を振り、糊を固めていきます。
余分な糠に関しては刷毛を使用して取り除き、出来上がったら表面に刷毛で水を引き、糊を生地の中に浸透させていきます。
5、下準備
藍染めを行う前に下準備として糠を取り除きます。
ぬるま湯を使用して布の裏表を水拭きし空気を抜いていきます。
6、下染め
下準備が終わったら下染めに移ります。
最初の染めとなり3~4回ほど染めていきます。
7、藍取り
下染めの色で残す部分に糊を置きます。
8、豆汁引き
豆汁を作り、刷毛を使用して生地に引いていきます。
9、中染め
中間の染めとなり3~4回ほど染めていきます。
藍は、夜中のうちに不純物が底に沈んでしまうので、不純物が浮き上がらないように上澄みを使用して染めていきます。
慎重に生地を藍の中に入れることが鉄則です。
10、色上げ
最後の染めです。
4~5回ほど行われ、全体を通すと10~12回ほど繰り返し染めることとなります。
11、糊落とし
色上げが終わったら天日干しを行い、糊が剥げてしまった部分や藍取りの修正を行い、染め上がったら生地を川につけて落としていきます。
洗い終わったら竹の竿に伸ばして乾燥させて完成です。
筒描藍染を高値で売るコツ
筒描藍染の着物を高値で売るのなら、状態の良いものであることが基本です。
シミやシワなどの汚れが多いと査定価格にも影響があるでしょう。
また、売る際には、買い手選びにも注意が必要です。
買い手に着物への知識が無いと思わぬ安値で買い叩かれる可能性があります。
買い手には着物買取店を選ぶのが安心です。
店は訪問査定や宅配買取りに対応しているので忙しい方にもおすすめです。