清水幸太郎の買取り相場はオークションではいくらなの?
染色家の清水幸太郎が手掛けた着物を売る事を考えているなら、まずは買取り相場を知っておきましょう。
ネットオークションで清水幸太郎の作品を売る場合を調べてみると、中古の最高値は反物で81,000円で落札されています。
逆に最安値は浴衣で、5,500円という値段で売る事ができています。
その希少性の為か十年間で出品数が20点に満たないため、これらの数字はあくまで目安に過ぎません。
清水幸太郎の作品を高値で売るのなら、その真価が十分に分かる着物買取店に見てもらうのが一番です。
店は無料査定をしてくれるので、買取り額に満足なら売る事を検討してみましょう。
清水幸太郎の特徴を徹底解説
清水幸太郎は1897年1月28日、東京で生まれました。
父親の吉五郎は長板中形の職人であり、清水幸太郎も家業を継ぐために学校を卒業した後は、染色家の道を歩み出します。
父の死後は屋号の松吉を襲名し、染色家の活動を続けていきました。
清水幸太郎は長板中形の技術に優れており、1952年に長板中形協会が開催した技術協議会では金賞と銀賞の両方を受賞しており、他にも1929年から開かれている日本伝統工芸展に出展し、第15回まで毎年出品していました。
1955年には職人が激減した中でも伝統技術を守り続けてきたことを評価され、人間国宝に選ばれています。
清水幸太郎が得意としていた技術は浴衣など木綿着物に用いられており、長板を使って型付けを行い生地の表裏に染色していく技法です。
裏表の柄がしっかり合ってものは高い評価がある一方、少しでもずれてしまうと上質な着物から外れてしまうため、染色には高度な技術と集中力が求められます。
熟練の技と芸術性から長板中形の着物は古くから人気がありました。
ただ、通常の染色よりも手間が倍もかかり、その上普段着にも使うものなので高値をつけにくく、小紋などの着物のニーズが増えたことで着物は衰退してしまいます。
さらに明治から昭和初期には化学染料が用いられ始め、合理性が重視されるようになったことから、長板中形はますます衰退していくことになりました。
そこで技術の保護を目的に設立されたのが「東京特産長板中形有限会社」で、清水幸太郎をはじめ、松原定吉など優秀な技術者の手により、現在でも受け継がれています。
長板中形の着物といえば「三勝」が有名な老舗であり、清水幸太郎もかつては専属職人として働いていた過去もあり、今でも根強く人気があるのは清水幸太郎の技を受け継いだからでしょう。
清水幸太郎の染色は「本当に人の手による型付けなのか」と言わしめるほど、繊細で美しく江戸好みのもので人気を集めています。
美術的に価値もあり、長板中形京追掛網代小松文浴衣や長板中形京追掛朱竹文浴衣など一部の浴衣は東京国立近代美術館に所蔵されています。
歴史的価値の高さから、本人が手掛けた着物や浴衣は高値で売る事が期待できるでしょう。
清水幸太郎を高値で売るコツ
着物買取では着物のコンディションが査定額に関わってくるので、汚れやシワなどに気を付けて正しく管理されているかどうかが影響してきます。
作家ものの着物となるので、証紙や落款も良い評価につながるので確認しておきましょう。
また、買い手にその着物の価値が分かる者を選ぶことも重要です。
着物買取店なら清水幸太郎のみならず着物全般への深い知識を持った査定員がいるので安心です。
こういったお店は訪問査定や宅配による買取りにも対応しているので重宝します。