山田貢の買取り相場はオークションではいくらなの?
山田貢の着物を売るのなら、まずは買取り相場を知る事から始めましょう。
気軽に売買できるネットオークションで山田貢の作品を売るケースを調べてみると、中古の最高値は名古屋帯で81,000円でした。
逆に最安値は黒留袖を1,000円で売る事ができています。
山田貢の着物は出品数そのものが少ない為、これらの価格は目安に過ぎません。
山田貢の着物を高値で売るのなら、着物への深い知識を持った着物買取店に鑑定してもらうのがおすすめです。
店は無料で査定してくれるので買取り額に満足なら売る事を考えてみると良いでしょう。
山田貢の特徴を徹底解説
山田貢は1912年(昭和45年)2月3日に誕生した岐阜県出身の染め色作家で、昭和後期から平成(2002年12月に没)まで活躍しました。
得意としたのは東京友禅で、1984年に重要無形文化財「友禅」で人間国宝に認定されています。
東京友禅着物で有名な作家であると同時に、友禅着物の復元や技術の伝承などを通じて伝統工芸の保存に務めた人物の1人です。
参考:東京友禅買取り
山田貢は14歳の頃に同じ友禅着物を手掛ける中村勝馬から飛弾やろうつけ染めを学びました。
1947年に二科展工芸部に出品して初めて入選を果たし、それから日本伝統工芸展をメインに数々の展示会で入選しています。
1968年から師の中村勝馬が設立に貢献した日本工芸会の常任理事を就任し、さらに東京芸術美術学部や金沢美術大学で指導を行い、大きな功績を残していきました。
山田貢が得意とする友禅は江戸時代に京都から発展していった手描きの染色技法です。
考案した図案を元に下絵を描き、その上に糊で輪郭線を置く「糸目糊」を行い、輪郭線で囲まれた部分を筆や刷毛を使って染料で染めて模様付けしていく技法になります。
糸目糊により多色に染めることができ、絵画のような模様や色使いが魅力的です。
山田貢の友禅着物は大胆な構図でありながら、糸目糊を上手く活用して繊細な描線で描かれ、糸目糊を発展させた技術力は美術や芸術関連の特集に組まれるほど高く評価されています。
図柄は自然写生が中心ですが、他に魚網を抽象的なものにした網干文や大太鼓の中心にも描かれている紋章の巴文などを用いており、幅広い技法と表現を持つ人物です。
数多くの作品の中で代表作となるのが友禅訪問着の「波」や紺地友禅着物の「夕凪」などでしょう。
「波」はタイトル通り波の図案は細く繊細な線と太い線で表現されており、また波を表わす青地は化学的な色合いではなく、爽やかで自然そのものの雰囲気を感じさせる色合いで染められています。
紺地に網干文が施された「夕凪」は貴重な前期の作品の1つで日本文化の模様が取り入れられており、芸術性が高い着物と評され日本伝統工芸展では「日本工芸会奨励賞」を受賞しました。
友禅着物や訪問着以外にも名古屋帯や紬九寸帯などの作品も多く手掛けており、芸術性の高さや人間国宝であることから山田貢の着物や帯は高値で売る事が期待できます。
参考名古屋帯買取り
山田貢を高値で売るコツ
着物の状態が売る際の価格に影響するため保管状態には十分に気を配りましょう。
また、山田貢の着物を査定してもらう際、証紙を一緒に出すと査定額がアップするので、付属品は捨てずに残しておきましょう。
売る際は買い手選びも重要です。
高値で売るのなら、買い手には着物に対する知識を豊富に持った着物買取店を選ぶのがおすすめです。
店は宅配での買取りや訪問査定に対応しているので、忙しい方にも人気です。