吉田文之の着物の買取り相場はオークションではいくらなの?
工芸家であった吉田文之氏は、撥鏤製作以外にも西陣織の帯の監修も務めていたことがあります。
そんな吉田文之氏の作品を売る事を検討するなら、まずは買取り相場をチェックしましょう。
ネットオークションで売るケースを調べてみると、平均41,000円程度で買取りされています。
中古品の最高額は未使用の袋帯で73,001円で売る事ができています。
もちろんこの値段は目安に過ぎません。
吉田文之の作品を高値で売るなら、その価値が分かる専門家に鑑定してもらうのがおすすめです。
着物買取店なら、着物への造詣の深い鑑定員が丁寧にその真価を調べてくれます。
高値で売るのなら、こういった店の無料査定を利用してみましょう。
吉田文之の着物の特徴
吉田文之氏の着物・帯の特徴としては、品の高さが窺い知れるところです。
例えば、京都の西陣織の名門織元でもある「いづくら織物」の帯を監修した作品は、正倉院文様の華文をゴージャスに彩り、それでいてどこか一歩引いたような品の良さが感じられる作品となっています。
また、正倉院組紐平緒が織り交ぜて作られている袋帯は、上記の作品よりも華やかさがあるわけではありませんが、シンプルが故に上品で洗練された美しさを持っており、帯をじっくりと見つめると繊細な柄が浮かび上がるという、粋も感じられるような作品です。
このように、吉田文之氏の和装作品は、上品に着こなしたいシーンにぜひとも身に着けたい逸品ばかりなのです。
元々吉田文之氏は着物作家ではなく、工芸家として活動していました。
大正4年に誕生した吉田氏は、父の元で撥鏤・螺鈿といった漆工芸の技術を学んでいました。
32歳の時に独立し、さらに撥鏤製作と研究を続け、撥鏤に関して唯一無二の工芸家として有名になっていったのです。
その後、工芸展には撥鏤以外にも帯留めなど様々な種類の工芸品も展示されるようになりました。
昭和54年になると撥鏤で作られた尺を復元、昭和58年には撥鏤のばちを復元し、どちらも正倉院へ納められました。
この功績によって、昭和60年には重要無形文化財の人間国宝に認定されたのです。
撥鏤は象牙を染料で煮詰め、そこに繊細な紋様を彫っていきます。
掘られた部分はとても細い筆を使い、顔料を塗っていくことで完成されます。
撥鏤の技法により象牙に彫られた文様が、まるで浮かび上がっているように奥行きを感じられる作品となります。
元々奈良時代から伝来した技法で、正倉院には数々の撥鏤を使った作品が眠っているのです。
残念ながら吉田文之氏は2004年に享年89歳で死去されていますが、今もなお吉田文之氏の撥鏤作品は多くの人に愛されています。
撥鏤作品も鮮やかさや奥行きさが感じられるように、監修された帯にも色や紋様の緻密さによって作り出された奥行きが感じられるものが多く見られます。
まるで美術品のような、使用するのが少しもったいなく感じてしまう程の艶やかな帯となっているのです。
結婚式など大切な場で身に着けたい作品と言えるでしょう。
吉田文之の着物を高値で売るコツ
吉田文之氏の着物を高値で売るのなら、ネットオークションよりも着物専門の買取り店がおすすめです。
着物の本当の価値が分かるには、やはり深い知識が必要になります。
こういったお店ではプロの目利きが無料で査定してくれるので大変便利です。
こういった店は訪問査定だけでなく、段ボールに入れて送るだけの宅配買取りにも対応している所が多いので人気を博しています。