京鹿の子絞りの買取り相場はオークションでいくらなの?
京都府で製造されている伝統工芸品、「京鹿の子絞り」を売る事を検討しているのならまずは買取り相場のチェックです。
京鹿の子絞りをネットオークションで売るケースを調べてみると、平均3,400円程度です。
中古の最高値は未使用の名古屋帯で55,557円で売る事ができています。
逆に最安値はハギレが1000円程度で出品されており、着物以外の京鹿の子絞りが平均価格を下げています。
もちろんこれらの数字は目安に過ぎません。
京鹿の子絞りの着物を高く売るのなら着物全般への知識が豊富な着物買取店にお願いするのが一番です。
こういったお店は無料で査定してくれるので、査定額に満足なら売る事を検討してみましょう。
京鹿の子絞りの特徴を徹底解説
絞り染めは日本で千数百年も前から行われている手法です。
衣装の紋様表現として用いられてきましたが、括りの模様が子鹿の体にある斑点に似ていることから「鹿の子絞り」と言われるようになりました。
室町時代から江戸時代初期に辻が花染として絞り染めが盛んに取り入れられるようになり、鹿の子絞りは江戸時代中期に全盛期を迎えます。
参考辻が花の買取
江戸時代のファッション事情をを示す奢侈禁止令により、自然に鹿の子絞りは贅沢品扱いされ、歴史の表舞台から一度姿を消したこともあったようです。
しかし、現在は手先の技や風合いが着実に受け継がれています。
古来より伝わる染色法と、防染処理や浸染模様を表現する独特な技法によって高品質な染め模様が表面に残ります。
【京鹿の子絞りの製造工程】
1、構図・デザイン
問屋と絵師によって構図やデザインを決めていきます。
絵師は構図通りに着丈や身ごろができあがるよう下絵を描きます。
2、下絵型彫
絞り下絵はデザインを基に型紙に小さな円や細い線を彫って型をくり抜いていきます。
3、下絵刷込
型紙を用いて下地を布地に刷込みしていきます。
型紙を使わずに手描きで行われることもありますが、刷毛を使って加工技術を指図するために必要な作業です。
4、絞括
指先と絹糸を使って一粒ずつ絞り目を括っていく工程です。
絹糸で3~7回程度括り一反の模様を作っていきます。
絞り技術の中で最も高度な技術を必要とし長い時間をかけて行われる作業です。
一目絞や縫い締め絞り、傘巻き絞りなど約50種類以上の絞り技法が採用されています。
5、漂白
布地に刷込んだ青花やその他の汚れを漂白していきます。
6、染め分け
染色方法が浸染となっているため、染める色の数だけ染め分けをします。
防染方法は「桶絞」と「帽子絞り」に大別されており、どちらかの方法で染色が行われます。
7、染色
染色は1回では染まりきらないので、複数の色で染める際は色の数だけ染め作業を繰り返します。
8、湯のし仕上げ
蒸気で不要なシワを取り除いていく作業です。
同時に幅出しを行い絞りの風合いを出すように仕上げます。
京鹿の子絞りは絞られた時の凹凸が染色の工程まで残り、それが独特な模様としてにじみ出される手法です。
見る角度や職人技によって様々な表情に変わり、奥深さや小紋にはない柔らかい質感を出します。
京都ではこのような手法が千数百年も前から受け継がれているのです。
京鹿の子絞りを高値で売るコツ
京鹿の子絞りを少しでも高値で売るのなら、まずは着物に汚れやシワなどがないか状態を確認しましょう。
伝統工芸品である京鹿の子絞りは、有名作家の作品や人間国宝が手がけた織物と同様に高い評価をされる可能性が高いです。
産地や品質を表す証紙などと一緒に査定してもらえれば、さらに高く売る事ができる可能性が高まります。
また、価値のある着物や帯を売る際には、依頼する店選びも重要です。
その点、着物買取店なら着物に関する豊富な知識があるので安心です。
店は宅配での査定や訪問買取りにも対応しているので非常に便利です。