能州紬の着物の買取り相場はオークションではいくらなの?
能州紬を売る事を検討する際、まずは相場を知る事が大切です。
ネットオークションで売る場合を想定して、3年間の相場を調べてみると、29,000円程度という値段になりました。
もちろん目安に過ぎませんが、ネットオークションは素人も参加する為、おすすめはできません。
能州紬を売るならまずは着物専門の買取り店に査定依頼をしてみましょう。
着物への深い知識を有した鑑定員がその価値をしっかりと見極めてくれます。
能州紬の着物の特徴
石川県輪島市門前町にある絲藝苑の創設者の上島洋山が編み出した技法によって作られているのが、能州紬です。
能州紬の歴史は他の着物と比べるとまだまだ浅く、京都の西陣から移り住んできたのが約40年前ほどとなっています。
能登で見た美しい夕陽が忘れられず、「いつか能登で仕事がしたい」と考えた結果、石川県輪島市門前町に絲藝苑を創設したのです。
上島洋山は元々草木染めの専門家でした。
能州紬は、染めものとしては珍しく海草によって染められています。
海が好きな上島洋山が、夕日を見に海に行った際に浜に打ち上げられた海草を見て、お風呂に入れようと考えたところ、身体が温まり手ぬぐいには海草のエキスが入り込み、黄色く染め上げられたのを見て、染めものにも利用しようと考えたのです。
海草で染まる理由としては、粒子が細かく繊維に入り込みやすい点が挙げられます。
能州紬では下地に使用することで、独特の風合いを表すことができるのです。
染め上がった糸には艶や光沢があり、織ることでさらに輝き丈夫な生地となるため、着物にピッタリの糸となっています。
次に能州紬の製作方法を紹介します。
1.下絵
能登の美しい景色のほか、様々な国の芸術をモチーフにすることも多くあります。
2.配色
多くの色を使うことで深みのある景色を着物に施すことができます。
3.染色
海草によって下染めし、草木染めを行うことでより多くの色を出していきます。
求めている色を出すまでには、「染めては干す」の工程を何度も繰り返していくため、非常に時間のかかる作業となります。
4.経糸
2000本以上の経糸を着尺では使用するので、非常に時間を要します。
5.手繍い織り
帯を作る作業で多く使われる技法で、着物では珍しいとされています。
つづれ織りと似たような工程となりますが、下絵を見ながら横糸で縦糸をすくいながら柄を作っていくため、同じ着物を作ったとしても違いがみられ、同じ柄の着物は作れないのです。
参考:つづれ織買取り
細かい作業も多いので、織り上がるまでに数カ月かかる場合も多いのです。
また、能州紬を織っている職人は10名ほどと少ないのですが、自宅で織っている人も複数いるのです。
能登や様々な国の風景や景色、芸術を着物にデザインすることで、非常に幻想的で美しい仕上がりとなります。
大胆ながらも色使いがシンプルになっているので、日々の訪問着にも活用できるでしょう。
能州紬の着物はシックな雰囲気を出したい時に最適の着物です。
能州紬を高値で売るコツ
能州紬は出来上がるまでに多くの時間を要するので、大変価値のある着物です。
適正価格で売る合には、着物への深い知識のある査定員のいるお店で査定してもらうことが重要です。
着物専門買取り店であれば、専門知識を豊富に持っているため、しっかりとした査定を行ってくれます。
シミや汚れが無く状態の良いものであると、より高値で売ることができます。
中には状態が悪くても買取りを行う店もあるので、とりあえず査定に出してみるのが吉です。
また、無料で査定を行うお店がほとんどなので、金額が出てから売るか売らないかを決められます。
また、出張買取りや宅配買取りをする業者も増えてきたので便利です。