村山大島紬の着物の買取り相場はオークションではいくらなの?
東京都武蔵村山周辺で主に生産されていた村山大島紬は、大島紬に似ている雰囲気があるため、このような呼び名がついています。
参考大島紬の買取り
村山大島紬を大切に保管するあまり、自分ではなかなか使用する機会がないので、着用してくれる人に売りたいと考えている方もいらっしゃるかと思います。
もし売りたいと考えていた場合、どのような方法で売るのが良いのでしょうか?
中古価格を手早く調べることができるネットオークションで平均相場を調べたところ、2,000円程度という結果になりました。
あくまで目安なので、ネットオークションでこれより高い値段で売れる事もあるかも知れません。
村山大島紬を適正な価格で売るには、プロの目利きのいる着物買取店にお願いするのが一番です。
村山大島紬の着物の特徴
村山大島紬は、東京都武蔵村山市周辺で作られている経緯絣の絹織物で、玉繭から丁寧に紡いだ手紡糸が使われています。
この村山大島紬は奈良時代からあったとされており、大陸からの帰化人によって伝わってきた技術となります。
1600年代後半、江戸時代元禄年間頃には縞模様の木綿織物がつくられるようになり、1800年代になると絣模様の織物へと変わっていき、これを村山絣と呼んでいました。
1920年頃になると「砂川太織」と呼ばれる玉繭を使用した絹織物と、「村山紺絣」と呼ばれる正藍染めによる綿織物の2つの技術が元となり、村山大島紬が作られるようになっていったのです。
参考正藍染買取り
その後は縞銘仙や乱絣、経無地など、時代に合わせた模様の変遷があり、1920年頃に現在の村山大島絣の形として経糸・緯糸ともに生糸を用いて、絣糸は板締めと摺り込み捺染を併用する生産が中心的な存在になっていきました。
この後、現代に渡って品質の良さなど高く評価されていき、全国的に知名度を広めていったのです。
昭和30年代に入ると、女性であれば必ず1着は持っていると言われるくらいにまで普及していきました。
村山大島紬は板締染色の技法が使われており、絣板は柄ごとに必要となるため一つの柄について150枚程度の絣板が使用されています。
板を重ねて締めていくことで溝の部分までしっかりと染料を染み込ませておくことができます。
糸を窯で煮た後によく洗って乾燥させていき、植物由来の染料を使って地糸を染めて成型してから、経糸を絣板に1枚1枚に巻き付けていき、挟み込むように並べていくのです。
圧力をかけて締めつける技術が難しく、経験が必要な熟練の技であり、緻密な作業が求められます。
この工程を経てから、絣が崩れないように紐で部分的に縛り、図案に合わせて染料を摺り込んでから蒸し器で色を定着させていくのです。
また、糸がずれないように機巻きを正確に行ってから、経絣糸に正確に緯絣糸を合わせて織っていきます。
こうした長い工程を経て、ようやく繊細な村山大島紬という織物が生まれるのです。
繊細で裏表のない織物にするための技術は今も受け継がれています。
今後は、村山大島紬の伝統と技術を残しておくことが課題と言えるでしょう。
この村山大島紬は、1967年に東京都の無形文化財に指定を受け、生産の重要性が認識されており、その後の1975年には経済産業大臣指定の伝統的工芸品としても指定を受けています。
村山大島紬の着物を高値で売るコツ
職人の丁寧な工程によって、繊細な技術の詰め込まれた結晶となる村山大島紬は、普段使いにも人気があり、もちろん着物の愛好家には欲しい一品であることは間違いありません。
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