丸帯の買取り相場はオークションではいくらなの?
丸帯を売ることを検討しているのなら、買取り相場を知っておくことが重要です。
ネットオークションで売る場合、平均1万円程度で買取りされています。
中古の最高値は明綴れの丸帯で229,000円、最安値は1円とまさにピンからキリまでです。
もちろんこの値段は目安にすぎません。
丸帯を高値で売るのなら専門の査定員のいる着物買取り店に査定依頼するのがおすすめです。
丸帯の本当の価値は着物全般への深い知識がないと分かりません。
誰の作品か?何という織物なのか?工房はどこかなど様々な要素がその価値を決めるからです。
丸帯を高値で売るコツ
丸帯を高値で売るには以下のポイントが重要になります。
- 丸帯の保存状態や色
- 有名作家の丸帯か?
- 有名メーカーの丸帯
- 丸帯の証紙
- 丸帯に詳しい買取り店
- 複数の買取店に相見積もり
丸帯の保存状態や色
保存状態は良いに越したことはありません。帯はシミや汚れが付きやすいので注意しましょう。
汚れがついているからといって無理にご自身でとろうとすると着物の状態を更に悪化させる事もあるので、無理をしない方がよいです。
クリーニングも生地が傷むおそれがあるので、気にせずそのまま査定に出すのがおすすめです。
また、帯の色も人気の色があるので、査定結果に反映される事もあります。
有名作家の丸帯か?
有名な作家の丸帯なら高値が期待できます。
作家については龍村平蔵などが挙げられます。
また人間国宝が制作した丸帯なら実用品としての価値はもとより、美術品としての価値もつきます。
いずれにせよ、著名な作家が制作に携わった丸帯なら高い買取り価格が期待できます。
有名メーカー制作の丸帯
有名なメーカー、工房が制作した丸帯も著名作家と同様に高い買取りが期待できます。
たとえば、川島織物が制作した丸帯などなら10万を超えるケースもあります。
いってみればブランド品のような価値がつきます。
丸帯の証紙
証紙はその丸帯が何という織物か?、どの作家、どの工房が作ったのかなどを証明するものです。
その丸帯の真贋を裏付けるものなので、査定の際は、証紙もいっしょに出しましょう。
査定員は専門知識が豊富なので証紙がなくても分かる場合が多いですが、買取りをしたものを他に売る際の値段に影響します。
やはり証紙があると真性ものの証明になるので高値がつきやすいです。
丸帯に詳しい買取り店に出す
ここに挙げた作家、メーカー、種類はごく一部。これらを総合して丸帯の価値は決められます。
一口に丸帯といってもその価値には幅がありますので、帯への深い知識を持った着物買取りの店で無料査定してもらいましょう。
こういった専門店は出張での査定や宅配での買取りにも対応しているので非常に重宝します。
複数の買取店に相見積もり
丸帯をより高く売却するコツとしておすすめなのが、複数の着物買取り店に相見積もりを依頼することです。
異なる業者に査定してもらい、それぞれの値段を比較して、最も高いところに売るという方法です。
査定自体は無料の所が多いので気軽にみてもらうのがおすすめです。
丸帯を買取りに出すならバイセルがおすすめ
自宅に眠っている西陣織を売るのなら着物買取りのバイセルの無料査定もおすすめです。
丸帯の特徴を徹底解説
丸帯が誕生したのは、江戸時代の中期です。
戦前までは第一婚礼用の帯、最も格式の高い帯として用いられていました。
大きくなった髪型に合うように、正装用の帯幅や帯結びが大きくなったことから丸帯が考案されました。
幅1尺8寸5分、長さ1寸1尺5寸以上の布地を2つに折って端を縫い、帯芯を帆布に入れて半分の幅に仕立てられています。
同じ布地を縫い合わせているので表と裏の柄は同じ様になり、錦織や緞子、金襴などが使われた帯もあります。
丸帯は重くて扱いにくいといった利便性の悪さから、袋帯が考案され使用する人が激減してしまいました。
また、戦後の時代の流れと共に女性の軽装化が目立ち、結びやすい帯または自分で結べる袋帯が主流になりました。
現在は、芸者や舞妓などの花柳界や、婚礼衣装くらいでしか丸帯をする機会もなく、呉服屋でもほとんど見ることはありません。
このようにほとんど見かけることがなくなった丸帯ですが、独自の艶やかさや技術の高さは模様によって象徴されています。
ちょびっと模様替え。
丸帯を飾ってみました。
照明に錦糸が映えます。 pic.twitter.com/GczYRAbJED— 人手間料理こあき (@hitotema_koaki) October 12, 2023
・有職模様
平安時代の公家の衣で用いられていた模様です。
優美で洗練された様式で着物にも用いられる模様ですが、季節感がないので1年中使用できます。
水蒸気が立ちあがる様子、立湧、正六角形の幾何学模様、亀甲文、二羽の蝶を向かい合わせた向蝶文などが代表的な模様です。
・吉祥模様
「おめでたい」「よいきざし」を意味する吉祥模様は、鳳凰、鶴、亀、松竹梅、瑞雲、宝船、四君子、宝尽しなど縁起の良い模様が織り出されています。
丸帯は表裏ともにこのような絢爛豪華な模様が織りこまれているため、帯が重たくなってしまう特徴があります。
しかし、現代ではこういった丸帯もアンティーク帯としてリサイクルショップなどで見かけることが増えてきました。
江戸時代に大流行していた「だらり結び」や自由にアレンジした帯結びによって、風格ある帯として丸帯を購入する方もいます。
有職模様や吉祥模様など伝統的な古典文様で織り出されている丸帯を持っている方は、着物買取り専門店に売る事をおすすめします。
丸帯の買取りまとめ
今回は丸帯の買取りについて特集しました。
ひとくちに丸帯といっても価値を定めるには、様々な要素があります。
どの作家が作ったのか、何という織物なのか、工房名なのかを査定員に知らせるためにも証紙や落款は査定の際に一緒に出しましょう。
現在はなかなか見なくなった丸帯ですが、作品によっては高い価値がつく事があります。
帯の価値がちゃんとわかる買取り店の無料査定に出してみるのがおすすめです。