銚子ちぢみの買取り相場はオークションではいくらなの?
銚子ちぢみの着物を着なくなり、売る事を考える人も多いでしょう。
ネットオークションで売る場合の買取り相場を調べてみると、平均13,000円程度です。
ただし、この値段はネクタイや小物等を含めた平均値なのであまり参考になりません。
中古の反物が3万円で落札されていますから、高値で売る事が期待できそうです。
銚子ちぢみを高く売るのならその価値が分かる鑑定員のいる着物買取店におまかせするのが良いでしょう。
価値が分からない買い手に売ると思わぬ安値になる可能性があるので注意してください。
銚子ちぢみの特徴を徹底解説
千葉県銚子市は全国でも屈指の漁港の街として有名です。
そのため、漁師として働く人が昔から多い地域でもあります。
激しい漁に出掛けることも多い漁師を思い、家を守っている女性が安泰と豊漁を祈願し銚子ちぢみを生産していたのです。
江戸時代中期にもなると、40軒以上もの「機屋」と呼ばれる縮を織る店が軒を連ねていましたが、生産が間に合わないことから漁業や農業を行っている家の主婦が内職として縮を織る「出機」も100軒以上の家で行われていました。
その後、銚子商人の手によって日本中に広められていったと言われています。
次に銚子ちぢみのデザインの特徴を見ていきましょう。
銚子ちぢみは、通常の織物と比べると5倍ほどの撚りをかけて糊で固めているのが特徴です。
横糸に強い撚りをかけ、撚りが戻らないように糊付けを行い固め、右撚りと左撚りの2種類の糸を交互に織り込んでいきます。
その後、湯で糊を落とす湯もみをすると糊が落とされ、撚りが戻り独特な「しぼ」が形成されるのです。
木綿布を使用しているので、硬さがあり着心地が悪いのではないかと心配する声もありますが、しぼによる凹凸で肌触りが良くなり丈夫な織物となるので着心地のいい着物へと変化します。
また、銚子ちぢみは染色がしっかりとしていることも特徴の一つです。
天然藍を使用して先染めされており、爽やかな藍色が目を引くデザインですが、現在では型染めや絞染め、草木染めでも染められる事が多くなり、多彩なデザインの銚子ちぢみの着物を楽しめるようになりました。
そのため、若い女性にも取り入れやすくなり幅広い世代の人に愛される織物となっています。
ですが、明治時代にもなると木綿布を使用しているにも関わらず高額であったり、手間のかかる作業で作られるため高くなってしまい、需要が減ってしまいました。
工場も減り生産がほとんど行われなくなり衰退してしまった銚子ちぢみですが、第二次世界大戦後に常世田眞次郎氏が銚子ちぢみを復活させるべく名乗りを上げ、当時残っていた銚子ちぢみの作り手たちの手を借りて技術を教わり銚子ちぢみは復活を遂げました。
その後、昭和29年には千葉県の無形文化財に指定され、昭和59年には千葉県伝統工芸品にも選定されたのです。
銚子ちぢみは、現在でも伝統を守りながら常世田商店のみで生産がされています。
銚子ちぢみを高値で売るコツ
手間をかけて作られた銚子ちぢみの着物は頻繁に出回らないため、例え古くても高値で売る事ができる可能性があります。
未使用なら最も高く売る事ができるでしょう。
更に証明書や証紙があると買取り額に良い影響を与えます。
銚子ちぢみを売るのなら着物に対する知識が豊富な着物買取店に鑑定してもらうのがおすすめです。
専門の査定員が無料で鑑定してくれるので非常に人気があります。