首里花倉織の買取り相場はオークションではいくらなの?
首里花倉織を売る場合、まずは買取り相場を知っておく事が大切です。
ネットオークションで売るケースを調べてみると、中古の最高値は首里花倉織の単衣が240,001円で落札されています。
逆に最安値は30,500円です。
ただし、5年間で出品数が20件にも満たないため、これらの数字はあくまで目安に過ぎません。
首里花倉織を高く売るのなら、着物への深い知識がある着物買取店に見てもらうのがおすすめです。
店は無料査定を行っているので満足いく買取り額なら売ることを考えてみましょう。
首里花倉織の特徴を徹底解説
首里花倉織は琉球王国時代の古都・首里に伝わる首里織の一つです。
参考:首里織売る
首里は今の那覇市、島尻郡南風原町、中頭郡西原町周辺のことを指し、身分の高い家柄の女性が織って王府に献上していました。
首里織は本島近くの島々にも伝来し、沖縄の気候や風土に適した織物に改良されて様々な織物が誕生します。
首里花倉織をはじめ首里織の技法は戦後衰退してしまいますが、大城廣四郎や宮平初子などの染織家の手によって現代も受け継がれています。
城下町と栄えた首里では、貴族や士族が着用するものなので鮮やかな色彩と格調の高い柄を追求するために、美しい紋織や絣など様々な織物が生産されていました。
その様々な織り方の総称として1983年に伝統工芸品に選ばれたと同時に名付けられています。
首里花倉織は首里花織に捩り織を組み合わせた市松やひし形模様の織物で、沖縄の織物の中で最も格があり、琉球王国の王族が夏衣に使用されていた歴史を持ちます。
この織物は1枚の生地に対して、花織り、絽織り、紗織りの3つを異なる織を組み合わせるので、複雑で高度な技術が求められます。
花織りとは、経糸が緯糸を浮かせることで細かい四角の点模様に描かれる織り方です。
絽織りと紗織りは経糸の左右を交差して織る技法を言います。
経糸を交差させた状態で緯を3本以上打ち込み、左右の経糸の位置を転じて交差させていく織り方が絽織で、薄く透け感のある絹織物になります。
一方、紗織りは経糸を左右交互に1回ずつ交差していく織り方で、より目が粗く絽織りよりも透け感が強い軽量の織物です。
薄くて軽く、美しいという意味で首里花倉織は「トンボの羽」と表現されることがあります。
3つの巧みな織技法だけではなく、沖縄の織物は植物染料を使うのが一般的であり、優しい色合いがより美しい作品へと仕上げています。
首里織には首里花倉織と同じく身分の高い男性が好んで着用していた首里道屯織という織物もあります。
こちらも沖縄では格の高い織物ですが、首里花倉織よりも難しい技法ではないので、希少性の高さは首里花倉織の方が上と言えるでしょう。
今では誰でも着用できますが王政当時は王族しか着用できず、また複雑な織技法が求められるため、大量生産が少なく幻の織物とも呼ばれているので高値に期待できるでしょう。
首里花倉織を高値で売るコツ
中古の着物の価値はその状態が大きな影響を与えます。売る時まで、汚れやシワ、湿気、日差しに気を付けて保管しましょう。
特に首里花倉織は薄物で繊細な織物なので、保管時の取り扱いには十分気を付けてください。
また、条件を満たした首里花倉織なら首里織の伝統証紙が貼られているので、一緒に査定してもらうと高評価に期待できます。
首里花倉織を売る際には着物への知識豊富な着物買取店を選ぶと安心です。
こういった店は訪問買取りや宅配査定に応じてくれるので大変便利です。