塩沢紬の買取り相場はオークションではいくらなの?
日本三大紬に数えられる塩沢紬の買取り相場は平均して高い値段がついています。
ネットオークションで塩沢紬を売る場合の平均相場を見てみると、平均19000円程度となっています。
中古品の最高額は、15万円のものもありますが、安値で買取りされる場合も多いようです。
もちろんこれはネットオークションの相場なので目安でしかありません。
塩沢紬を高値で売るのなら、着物専門の買取り店に無料査定してもらうのがおすすめです。
着物の知識に精通した専門家が丁寧に査定してくれるので、高値買取りが期待できます。
塩沢紬なら多少状態の悪いものも売る事ができる可能性が高いです。
塩沢紬の高値買取りの5つの要素
塩沢紬の高値買取りには5つの要素があります。
重要点なので詳しくみていきましょう。
- やまだ織の塩沢紬である
- 亀甲の数が多い(150亀甲以上)
- 保存状態が良い
- 証紙がある
- 丈が長い(サイズが大きい)
1、やまだ織の塩沢紬である
「やまだ織」というのは塩沢紬の有名織元です。
大正2年創業であり、他の織元よりも高値で買取りされる傾向があります。
後述しますが、やまだ織の証紙があれば、さらに信頼性が増して高値が期待できます。
2、 亀甲の数が多い(150亀甲以上)
耳慣れない言葉ですが「亀甲」とは塩沢紬の柄のひとつです。
この亀甲紋が、こまかく織られているほど価値が高くなります。
柄がこまかくなればなる程、制作に時間がかかり、高い技術力が求められます。
150亀甲以上なら、なお良く価値が大きく上ると言われています。
3、保存状態が良い
保存状態は良いに越したことはありません。
とはいえ、多少のシミやシワがあっても諦める必要はありません。
着物買取りのお店なら丁寧に査定してその価値を見極めてくれます。
なお、汚れがあるからといって無理に落とそうとするのは基本的におすすめしません。
こすりすぎて塩沢紬を傷つけてしまっては元も子もないので、そのままで査定に出すのがおすすめです。
4、証紙がある
塩沢紬を査定に出す際は証紙もいっしょにだすことで価値が高まります。
証紙は、間違いなく真性の塩沢紬であるという証明になるからです。
塩沢紬には、塩沢織物工業協同組合の「組合統一商標」、伝統工芸品の証である「伝統証紙 」があります。
5、丈が長い(サイズが大きい)
塩沢紬に限ったことではありませんが、着物は丈が長い方が需要が多く高値になります。
丈が短いと着られる人が限られてしまうため、汎用性が低いのです。
長いのなら仕立て直しができるので、どんなサイズの方でも着る事が可能です。
着物買取りのお店では丈が長い方が高くなる傾向があります。
20代の時にお揃えした塩沢紬。シャリ感の着心地の良さは一生もの。 pic.twitter.com/qEP2zPTV9P
— 神辺紗織*.:*:・❄️🌙🌸 (@zVTY0DkdYNmSc8I) January 11, 2023
塩沢紬を買取りに出すならバイセルがおすすめ
塩沢紬が自宅にあるのなら、CMでおなじみの「バイセル」の着物買取りがおすすめです。
塩沢紬の着物の特徴
塩沢紬は主に新潟県南魚沼市の塩沢町で生産されている伝統工芸品の織物です。
塩沢では塩沢紬の簿価に越後上布や夏塩沢、本塩沢が古くから織られており、本塩沢と間違われる事も多いのですが、塩沢紬は別物となります。
塩沢周辺は奈良時代から織物が盛んで、紬の原型とも言われる越後上布は正倉院にも送られ、現在でも保管されているそうです。
そんな越後上布の技法に絹の織物を取り入れた技法でつくられているのが、塩沢紬になります。
塩沢紬の成立ち、歴史
塩沢紬の技法は江戸中頃に開発され、大正時代では生産量も増加し、越後上布よりも生産が拡大したようです。
しかし、当時は戦争中で塩沢紬は贅沢品であったため、生産制限を設けられています。
戦後は協同組合が発足され、塩沢紬の商品化がどんどん進められていったのです。
着物や訪問着、反物などがある一方、もっと身近に触れてもらえるようにボトルバッグやキルトバッグなど塩沢紬が使われる生活雑貨やファッション雑貨も登場しています。
1975年には経済産業省が指定する伝統工芸品と認められ、さらに2009年にはユネスコの無形文化財にも指定されています。
塩沢紬では縦糸に常繭からつくられる生糸と玉繭から作られる玉糸を使い、横糸では真綿から紡がれる真綿糸を使用しています。
真綿を使うことでふんわりと柔らかな質感が特徴的です。
この2つの糸は地元での入手が難しいので、群馬県などで生産される糸を使用することがほとんどとなっています。
織では手くくりと手すり込みによって織られ、絣糸を1本ずつ丁寧に合わせて織り上げられているのです。
絣の種類は虫絣、十字絣、亀甲絣など細かな模様も塩沢紬の特徴ともいえます。
塩沢紬のできるまで
塩沢紬の生産では、まず先染めが行われます。
先染めとは糸を先に染めて、織物でおる作業に入ることです。
先染め終わると平織がはじまり、まずは図案どおりの模様がでるように手くくりや手すり込みなどの技法を使ったかすり作りが行われます。
さらに図案に応じて縦糸と横糸の位置を修正しながら硬く巻き上げる機巻き、立てと横のかすり模様を合わせて丁寧に織りあげる機織りを行い、仕上げに汚れ落としや布幅や長さの調整をして巻き上げ紬の完成です。
完成後は厳しい品質検査が行われ、認められたものだけ証票がはられて、製品として正式に完成します。
現在は生活様式の変化や問屋が新潟県外への偏り、技術者が少ないことから「幻の紬」とも呼ばれ、とても貴重なものとなっています。
しかし、協同組合は技術を絶やさないように人材育成や新製品の開発、展示会を通じて塩沢紬の良さを伝え続けているのです。
塩沢紬の買取まとめ
今回は塩沢紬の買取りについてでした。
塩沢紬は大島紬、結城紬と並んで日本三大紬の一つであり、高い人気を誇ります。
特に高値買取りをめざすなら以下が重要です
- やまだ織の塩沢紬である
- 亀甲の数が多い(150亀甲以上)
- 保存状態が良い
- 証紙がある
- 丈が長い(サイズが大きい)
織元は「やまだ織」でなくても他の有名な織元であれば価値がつく可能性があります。
特に「やまだ織」が傾向として高値になるという事です。
柄のこまかさ、保存状態、証紙、丈など複合的な条件によって買取り価格が決まります。
リサイクルショップ、ネットオークション、フリマアプリへ買取りに出すのは基本的におすすめできません。
ご自身がお手元の塩沢紬の価値を熟知しているのなら良いですが、価値が分からないと値付けに失敗して相場より安く売ってしまうリスクがあるからです。
塩沢紬を高く売るなら経験豊富な査定員のいる着物買取り店がおすすめです。
無料査定に応じてくれるので複数で査定してもらい、もっとも高い所に売るという手もあります。