釘抜紬の買取り相場はオークションではいくらなの?
不要になった釘抜紬を売る場合、まずはその買取り相場を調べる事から始めましょう。
ネットオークションで売る場合を釘抜紬とその別名である牛首紬で調べてみると、中古の最高値は三越誂えの訪問着が300,000円で取引されています。
逆に、最安値はネクタイが200円程度からあります。小物類の出品も多いのです。
もちろんこれらの数字は目安に過ぎません。
釘抜紬を高く売るのなら、その価値が分かる着物買取専門に鑑定してもらうのがおすすめです。
店は無料査定をしてくれるので、査定額に満足なら売ることを考えてみましょう。
釘抜紬の特徴を徹底解説
釘抜紬は石川県の旧白峰村(現白山市白峰)で生産されている紬織物で、経済産業大臣の伝統工芸品、石川県の無形文化財に指定されています。
実は、釘抜紬は高級紬である牛首紬の別名にあたります。
参考牛首紬買取り
白峰地方の中心地は明治時代初期まで牛首と呼ばれていたため、それに由来して牛首紬と名付けられました。
釘抜紬という別名は釘が抜けてしまうほど丈夫な紬であることから、その名は付いたとされています。
旧白峰村で釘抜紬の生産が始まったのは、1159年に源氏の落人が妻と共に旧白根村に逃げてきて、妻が村人に機織りを教えたことで始まりました。
江戸時代になると白峰地方は幕府直轄の天領に指定され、幕府の政策により是国的に知名度が上がり、釘抜紬は全国的に流通していきます。
旧白峰村は古くから養蚕業が行われていました。
蚕のエサになる桑の木は高木であるものの、白峰地域は豪雪地帯で桑の木は雪の重みで根本が曲がって育つので、比較的低い位置に葉が育つので養蚕に適した場所だったのです。
上質な繭は出荷し、残された玉繭を使い、元々は自家用に釘抜紬が織られていました。
玉繭は2頭から出る糸が中で複雑に絡むため、非常に製糸が難しいとされています。
通常は一度真綿にして制糸にしますが、白峰の人達は伝統的な技術で紬緯糸を直接つくり、経糸には普通の絹糸を使って織り上げているのが特徴です。
玉繭の糸は繊維が絡みやすくそこかしこに節ができてしまいます。
この節は織物にしても残ってしまいますが、それが釘抜紬の大きな特徴でしょう。
直接手挽きで糸を作るので弾力があり、それが丈夫な仕上がりにつながっています。
絹織物なので通気性と肌触りがよく、ほどよい光沢感のある紬は美しい仕上がりです。
伝統的な柄は藍染のカツオ縞で、訪問着や帯、和装小物など様々な製品が作られています。
明治以降も釘抜紬は根強い人気を誇り生産体制も確立されますが、昭和10年前後にピークは断たれてしまいました。
和服の需要が減ったことや戦争の影響で紬織物自体の生産が一時的に途絶えてしまいますが、一部の職人が技術を保り、戦後の地域振興として釘抜紬を復活させる取り組みが盛んになり、現代も伝統技術は継承されています。
海外デザイナーが手掛けるオートクチュールの素材にも選ばれ、制作されたドレスはパリコレクションデビューを果たしており海外からも注目を浴びています。
大島紬や結城紬などの高級紬に分類されるので、売る際には高値が期待できるでしょう。
参考結城紬の買取
釘抜紬を高値で売るコツ
釘抜紬を高値で売るのなら、着物の価値を証明する証紙と一緒に査定してもらうのがコツです。
また着物買取ではその状態も関わってくるので、シミやカビなどがないかチェックしてください。
どこに売るかも高値で売るコツの1つです。
その点、着物買取店なら着物への深い知識を持った査定員が丁寧にみてくれるので安心です。
こういったお店は訪問査定や宅配での買取りに対応しているので人気を博しています。