からむし織の買取り相場はオークションではいくらなの?
伝統工芸品として有名なからむし織を売る事を考えているのなら、まずは買取り相場を調べることが大切です。
からむし織をネットオークションで売るケースだと、平均2万円程度で買取りされています。
中古の最高値は会津上布のからむり織りで398,000円で売る事ができています。
逆に最安値はリメイク用の古布が210円からあります。
ピンからキリまで出品されているので、あくまでこの数字は目安に過ぎません。
からむし織を高値で売るのなら、その価値が分かる着物買取店に見てもらうのがおすすめです。
着物への深い知識を持った鑑定士が無料で査定してくれるので便利です。
からむし織の特徴を徹底解説
からむしとは、イラクサ科の多年草の植物で「苧麻」「青苧」とも呼ばれています。
福島県昭和村は本州で唯一のからむし生産地として600年も前から受け継がれています。
純粋かつ高品質な原麻は厳格な管理・技術によって生産されてきたことから、国選定保存技術・福島県指定重要無形文化財として認定されました。
福島県としては、会津塗や会津本郷焼、奥会津編み組細工、大堀相場焼に次いで5番目の国指定伝統工芸品です。
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【からむし織ができるまで】
・根付
雪解けが始める5月中旬頃にからむしの根を植えつけます。
1年目は雑草を取り除く程度で2年目以降にからむし焼が行われます。
本格的に収穫ができるようになるのは3年目からです。
・からむし焼き
からむし焼きは、5月21日の小満の日(旧暦4月の中日)が目安です。
バラバラのからむしの発芽を、先に出た芽から焼いていき根に刺激を与えて、発芽を一斉に揃えます。
発芽を焼くことによって害虫の駆除や焼かれた灰を肥料にすることができます。
・垣結い
からむし畑の周りに杭を立てて、棒ガヤで垣根を作ります。
この作業は、からむしが風で倒れたり擦れ合ったりするのを防ぐためでもありますが、獣の侵入を防ぐためにも有効です。
・収穫
からむしの収穫時期は、7月20日前後からお盆にかけて行われます。
刈り取りは鎌を使って1本ずつ丁寧に収穫し、茎から歯を落とし尺棒で一定の長さに揃えて切っていきます。
からむしの成長や品質を見分けながらそれぞれ束ねられます。
・浸水
刈り取ったからむしを、数時間~一晩ほどかけて清水に浸し皮を剥きやすくします。
・からむし剥ぎ
からむしは皮が2枚になるように1本ずつ剥いでいきます。
剥がした皮は一握りくらいに束ね、乾燥防止や青汁を流すために再び清水に浸します。
・からむし引き
皮の外皮を除き繊維を取り出す作業です。
取り出した繊維は2日程度陰干しして、乾燥させます。
・苧績み
乾燥させたからむしの繊維を細かく裂きいて糸をつないでいきます。
1本1本裂いでつなぐという根気のいる作業です。
帯1本分の苧績みは、およそ2ヶ月程時間がかかります。
・撚りかけ
苧桶にためた糸を静かに取り出して湿らせ、糸車でよりをかけ糸を丈夫にしていきます。
・からむし織
仕上がった糸を地機による手織りで反物に仕上げていきます。
糸は非常に繊細で高度な技術が必要になりますが、他の織物に比べて肌に付着しないため非常に着心地が良い織物です。
参考反物を売る
着物の他に着尺や帯、小物なども生産されています。
からむし織を高値で売るコツ
からむし織のように高度な技術で生産され、国から伝統工芸品に指定されている着物は高値で売る事が期待できます。
着物買取店なら、着物の歴史や手法、品質などに知っている鑑定士がいる為、正確に価値を調べてくれます。
涼しげなからむし織は、栽培から糸紡ぎ、織りまで全て手作業で作りだされている希少価値の高い着物。
高値で売るのならその希少性が分かる買い手を選ぶのがコツです。