宮古上布の買取り相場はオークションではいくらなの？
宮古上布を売る場合、まずは買取りの相場を知っておく事が大切です。
ネットオークションでの宮古上布の買取り額を調べてみると、平均33,000円程度で売る事が出来ています。
中古の最高値はトールサイズの宮古上布が198,000円で買取りされている例もあります。
もちろんこの値段は目安に過ぎませんが、1年間の生産反数も減少している宮古上布の着物にしては安いのではないでしょうか。
高値で売るには、ネットオークションよりも、着物買取店の無料査定をおすすめします。
こういった店は宮古上布の価値が分かるプロの査定員がその真価を見極めてくれます。
査定員の提示額が満足なら、売る事を考えても良いでしょう。
宮古上布の着物を高値で売るコツ
宮古上布の保存状態が悪い場合や、シミなどがあるとやはり買取り額に影響します。
シミや傷がある場合でも着物買取店なら対応してくれる場合が多いので、まずは相談してみましょう。
さらに高値で売るポイントは証紙といっしょに査定に出すことです。
証紙はお手持ちの宮古上布が本物であることの証明でもあるので査定に影響します。
いくら査定員が本物の宮古上布だと分かったとしても、次の方に売る際に証紙がないと購入する方がつきにくいという事もあります。証紙はそれほどに宮古上布の価値を左右します。
着物買取りに出すのなら、深い知識を持った査定員のいる買取り業者がおすすめです。
こういったお店は訪問での買取りや宅配での査定にも対応しているお店が多いのも人気の秘密です。
宮古上布の着物の特徴
宮古上布は栄河氏真栄の妻である稲石によって16世紀の末に作られたと言われている織物です。
1637年に幕府への上納布としておさめられて以来、麻織物の高級品として知られるようになりました。
宮古上布の着物の特徴として、越後上布と並ぶ高級麻織物だからこそ出せる肌触りが挙げられます。
参考越後上布買取り
通常、麻織物は硬めで肌触りはシャリ感があると言われています。
しかし、宮古上布は麻織物とは思えないほど柔らかな肌触りを実現させているのです。
だからと言って麻本来の良い部分、例えば通気性が良く耐久性に優れているという部分は、宮古上布にも備わっています。
特に、宮古上布は布の厚さがまるで透明な蝉の羽のように薄く、夏にピッタリの着物になるでしょう。
ちょっと久々のお仕事👘
気合いを入れるため、とっておきの宮古上布に芭蕉布の帯！
珍しくギリギリ(無理やり？)着られるサイズ😚✨
日本橋で頑張ります！ pic.twitter.com/2AmAn5k14e— mille (@mille0921) August 18, 2023
宮古上布は1反織るのに３ヵ月かかる
宮古上布は1反を織るまでに3ヵ月以上もかかってしまうということから、市場にもあまり出回らないため、貴重な織物と言えます。
そんな宮古上布は制作される際に原料の厳選から始まります。
宮古上布の原料は苧麻と呼ばれる植物から作った糸です。
栽培された苧麻の繊維を手作業で紡いでいき、経糸と緯糸を績んでいきます。
糸を績んでいくのも全て手作業になるため、1反分の糸を績むまで3ヶ月はかかってしまうと言われているのです。
しかし、この作業があるからこそ、宮古上布の柔らかな肌触りが生み出されます。
さらに、糸が完成したらデザインを決め、締め機で絣締めを行っていきます。
その後、糸の染色を行うのですが、宮古上布では十数回以上染めこなすため長年使っていても色褪せないことが特徴の一つとも言えます。
また、琉球藍を使った藍染めとなり、大人な色合いが魅力的な作品に仕上がります。
染色が終わったら仮筬に通していき、いよいよ製織となります。
どんなに熟練の職人であっても1日に20cm程度しか織ることができません。
織りが終わったら一度洗濯をして陰干しし、砧打ちと呼ばれる木槌で3時間ずっと織物を叩く作業を行います。
この砧打ち作業を行うと、非常に滑らかで光沢感のある織物に仕上がります。
着物以外にこんな宮古上布も
最近では着物以外にも幅広い年代の方に宮古上布を使ってもらおうと、名刺入れやポーチ、ブックカバーなどの商品が作られるようになりました。
着物には手が出しにくいという方も、取り入れやすい雑貨が多いのが魅力です。
、しかも宮古上布は長年使っていてもへこたれない耐久性の強さを持っているため、長く愛用できる一品となります。
宮古上布の買取りまとめ
宮古上布はこのように大変手間がかかっている着物ですから買取額も期待できます。
元々が高級品であるため、高値になる可能性が大きいのですが、そのカギを握るのは、「証紙」です。
証紙はその着物の価値、品質を示す大切なものです。
お手持ちの宮古上布が間違いなく本物である証拠にもなります。
証紙があるのがベストですが、見つからない場合であっても、そもそもの価値が高い着物なので、あきらめず査定に出してみましょう。
査定に出すのは近所のリサイクルショップなどではなく着物買取り店がおすすめです。
リサイクルショップに出すのを積極的におすすめできないのは着物への深い知識を持った査定員がいるとは限らないからです。
その点、着物買取り店なら、経験と深い知見を持った査定員がその真価を見極めてくれるのでおすすめです。